ただただ書くというスタンスでブログを書いていると、つげ義春の『無能の人』を思い出す。

 このブログについてでも書いていますし、ブログ記事でもちょくちょく書いていますが、このブログは書きたいことをただただ書いています。

 そんなスタンスで書いていると、思い出す漫画があります。

 それは、つげ義春が描いた石屋の話です。

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つげ義春『無能の人』の自分の記憶の中にあるあらすじ

 最初タイトルを思い出せなかったのですが、今ネットで調べたら『無能の人』というタイトルのマンガで「石を売る」という話ですね。

 そう言われるとそんなタイトルだったなぁと思い出しました。

 つげ義春のことは、大学の時に学生がたむろしていた某部屋(まぁサークルの部室みたいなもの)でたくさんマンガが置いてあり、そこで知りました。

 たぶんその時にこの「石を売る」の話を読んだのだと思います。

 詳細な内容は忘れてしまいましたが、私の記憶とウィキペディアの記述を見て次のような話だったと記憶しています(実際とは違うかもしれません)。

 主人公はかつてそこそこ売れた漫画家だった中年の男。

 しかし、今は漫画を描かず、別の商売に手を出すもことごとく失敗。

 主人公には妻と幼稚園か小学校低学年くらいの息子がいる。

 女性は現実的である。

 よって妻は主人公に漫画を描くよう催促するが、一向に描こうとしない。

 そんなわけで貧乏している。

 ある日主人公は河原に小屋を建て、河原の石を拾い、それを小屋に並べて売り始める。

 しかし、当然全く客は来ない。

 全く売れない。

 夕方、鼻水を垂らした坊主頭の不健康そうな息子が主人公を河原の小屋に迎えにくる。

 そして子どもと手をつないで家に帰る。

 みたいな話だったと記憶している(くどいですが、あくまでも記憶です)。

意味のないことをしている感

 河原に落ちている石をその河原で売る主人公。

 河原で一所懸命きれいな石を厳選しているような描写があった記憶がありません(あくまでも記憶)。

 そういう意味で彼の行動は何か付加価値のあることをしているようには思えません(少なくとも私の記憶の中ではそういう男として捉えられています)。

 ただ石を拾い、それを売っているだけ。

 そして悲しげな顔をして主人公を迎えに来る幼い息子。

 この場面の切なさは衝撃的に自分の中に残っています。

 私は、ただただ書くというスタンスをとるこのブログを書いているとこの話を思い出すのです。

 私が読者のことも考えずにただただ書きたいことを書くことに何か意味があるのかという感じで。

 いや、このブログにも定期的に読んでくださっている読者がいらっしゃるわけで、そういう意味で全く客のいない石屋とこのブログが同じだと言い切ってしまうのは読んでくださっている読者に失礼かもしれません。

 「人生は自分で意味があると決めたことをすれば意味がある」という観点で考えればこの主人公の行為にも私のブログにも意味があるとも思います。

 しかし、ある時ふと「こんなことをしていて何か意味があるのだろうか」と考えてしまう瞬間があります。

 それは必ずしも絶望的な気持ちを反映してこのような思いに至るというわけでもありません。

 むしろ「こんなの書(描)いていて何か意味あるのかよw何の付加価値もなしw」みたいに、そのあまりの意味のなさに笑えてくるみたいな要素の方が大きいかもしれません。

 私が『無能の人』を読んだ時も、夕焼けの背景で息子が河原で石を売る親父を迎えにくる場面は切ないなぁ、と思いつつも「河原で河原の石を売るってw」的に少し笑えてくるみたいな感情も一方で混ざっていました。

 今自分がただただブログを書いている行為は、この河原で河原の石を売る行為に近いものがある気がします。

 繰返しになりますが、それが自分にとって意味があると決めた行為なので、私がブログを書くことには意味があります。

 そして、私が主人公の行為と今の自分を重ね合わせて笑ってしまったように、「自分が意味があると決めたから意味がある」というのとは別のところで、思いがけずその行為が他者にとって意味がある(付加価値がある)可能性はおそらく無数にあるのでしょう。

 というか、むしろそういう意味で他者に貢献した(付加価値を与えた)ことがわかったときには、想定外の嬉しさ面白さがあるのでしょうね。

 ねらい通りに事が進む、ねらい通りの反応がある、ねらい通りの付加価値を与える面白さもある一方で、想定外の発見や指摘、コメント、気付きがあるのもブログの面白いところです。

 飛躍して考えると、人生もそんなものだと思いました。

 おわり
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 今日は久々に1日2記事書けて満足。その代わり1ミリも仕事が進んでいないw

 

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